【住宅ローン控除×太陽光発電】確定申告書作成・経費計算・節税ポイントまとめ

お金の話

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こんにちは、ひいろです。

太陽光発電を設置して住宅ローン控除を受ける場合、「確定申告がややこしそう…」と感じている方も多いのではないでしょうか?

実際、売電収入があると「申告が必要な年」と「不要な年」が分かれたり、住宅ローン控除との関係で注意すべきポイントが出てきたりします。

この記事では、住宅ローン控除と太陽光発電の売電収入がある場合の確定申告について、実体験をもとにわかりやすく解説します。

住宅は人生で最大級の買い物。
正しく申告すれば、節税効果も大きく、手元に残るお金を増やすことができます。
制度を上手に活用し、少しでも負担を減らしていきましょう!

本記事は我が家の実体験をもとに記載していますが、税制や適用条件は年によって変わることがあります。
ご自身のケースに不安がある場合は、必ず税務署や市区町村の窓口に確認してください。
誤って申告漏れや過少申告となってしまうと、延滞税や追徴課税の対象になることもあります。
節税のつもりが損に…ということにならないよう、慎重に手続きをお願いします!


住宅ローン控除と太陽光発電、なぜ確定申告が必要?

確定申告が必要になるのは、主に次の2つのケースです。

  • 給与以外に収入を得た場合
  • 各種控除を使って節税したい場合

それぞれ、もう少し詳しく見ていきましょう。

確定申告が必要な主なケース

住宅ローン控除と太陽光発電の売電収入が同時にある場合、次のようなケースでは確定申告が必須になります。

  • 住宅ローン控除の初年度の場合
     → 初年度は必ず確定申告が必要です。売電収入の有無に関わらず申告します。
  • 売電収入による所得が年間20万円を超える場合
     → 給与所得者であっても、その他の所得が20万円超であれば申告義務があります。
  • 売電収入が少額でも、他の所得と合算して20万円を超える場合
     → 太陽光以外に副業や暗号資産の利益などがある場合は要注意です。

「確定申告が必要な人・不要な人」の判断基準

確定申告が必要な人

  • 住宅ローン控除1年目(売電収入の有無を問わず)
  • 売電所得+他の雑所得が合計20万円を超える給与所得者
  • 医療費控除・ふるさと納税(ワンストップ特例を使っていない)・寄付控除などを受ける人
  • 自営業・副業などで申告義務のある人

確定申告が不要な人(=いわゆる「申告不要制度」)

  • 住宅ローン控除2年目以降、かつ売電所得が20万円以下の給与所得者
  • 他の雑所得との合計が20万円以下の給与所得者

なお、売電所得が少なくて確定申告の対象にならない場合でも、住民税の申告が必要になるケースがありますので要注意です。


住宅ローン控除、いくら返ってくる?

住宅ローン控除は「減税」

まず大前提として、住宅ローン控除は「給付」ではなく「減税」です。
そのため、

  • 実際に支払った/支払うべき所得税+住民税(※上限あり)の合計
  • 「年末のローン残高」や「住宅取得価額」から算出した控除可能額

を比べて、いずれか少ない方が適用されます。

たとえ年末残高が多くても、支払う税金が少なければ、控除をフルに使い切れない可能性があります。
また、取得価額が5,000万円を超える部分は対象外となる点にも注意が必要です。

どれくらい戻る?借り方で変わる控除額シミュレーション

こちらの記事でも紹介したように、、土地+建物の取得費用は全国平均で6,000万円超となっており、多くの人が高額の借り入れをしています。

こうした高額借入時に有効なのが、ペアローン
夫婦それぞれが住宅ローン控除を受けられるため、控除額の総取りがしやすくなります。

たとえば以下のようなケースを想定してみましょう。
この例では、借入額6,000万円(=控除対象額)で試算しています。
(取得価額はこれより上であるとします)

借り方控除対象額税額控除額年収目安
単独ローン5,000万円(上限)35万円約530万円
ペアローン3,000万円×221万円×2=42万円約360万円×2=720万円

ただし注意点として、年収720万円未満の夫婦で6,000万円を借りるのは現実的ではありません
年収の約10倍となるため借りすぎですし、審査にも通らない可能性が高いです。
あくまで「控除額の目安をイメージするための試算」としてご理解ください。

なお、ここで記載した年収目安は、「この年収を下回ると控除を引ききれない可能性がある」という目安です。
扶養家族の有無や、医療費控除・生命保険控除などがある場合は、この年収でも引ききれない場合があります。

対象条件

2025年現在の、住宅ローン控除の基本条件は以下のとおりです:

種類借入限度額控除率控除期間
新築住宅最大5,000万円0.7%13年間
中古住宅最大2,000万円0.7%10年間
ひいろ
ひいろ

一条工務店の家は性能が高いため、「長期優良住宅」に認定されやすく、最大限の控除恩恵を受けることも可能です!


太陽光発電の確定申告ポイント

売電収入は「雑所得」になる?課税対象と申告の要否

住宅用太陽光発電(10kW未満)の場合、余剰電力のみの買取であれば「雑所得」として扱われます。
所得の計算式は以下のとおりです

売電所得 = 売電収入 − 必要経費(減価償却費など)

発電容量が10kWを超える場合は「全量買取」となりますが、家庭用であれば同様に雑所得扱いで問題ないようです。(出典:国税庁

経費として申請できるもの

減価償却費の計算

太陽光設備は資産として扱われるため、設置費用を一度に経費にするのではなく、年数に分けて「減価償却」として計上します。
計算式は以下のとおりです。

システム価格 × 減価償却率(定額法 0.059) × 売電割合(売電量 ÷ 年間発電量)

この「売電割合」によって、経費にできる金額が決まります。

その他の経費

  • メンテナンスや設備の修理・交換費用
  • 点検・清掃などの維持管理費用
  • (一条工務店の屋根一体型などの場合)固定資産税のうち、売電部分にかかる金額
  • 太陽光設備が住宅ローンに含まれている場合は、住宅ローン利息のうち売電分相当額

初年度:確定申告の方法

では、給与所得者の方の例で、実際の確定申告手順を紹介します。

確定申告書の作成方法

【1】国税庁の作成ページへアクセス
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」(実際のページへ)を利用して作成します。
提出方法はe-Tax(オンライン)と書面の2通りですが、どちらもこのページで申告書の作成が可能です。
入力を始めるときは、申告の種類として「所得税」を選び、次に以下の項目にチェックを入れましょう。

  • 給与
  • 雑(業務・その他)

【2】必要事項の入力
1月頃に会社からもらう「源泉徴収票」を用意し、そこに記載された金額を入力していきます。
基本的には書かれている数字をそのまま入力すればOKです。

【3】売電収入の入力
「雑所得」として売電収入を入力します。
金額は以下の計算式で求められます。
売電収入 − 経費
(※詳しい経費計算例は後ほど紹介)

【4】住宅ローン控除額の計算
住宅ローン控除は、年末残高 × 0.7%で自動計算されます。
対象となる住宅や土地の取得価額・ローンの年末残高などを入力すれば、システムが自動で計算してくれます。

【5】必要書類の添付&提出
内容を確認して問題なければ、必要書類を添付して提出します。
必要書類は以下のとおりです。

  • 住宅ローンの年末残高証明書
  • 建築工事請負契約書・約款・見積書
  • 土地の売買契約書
  • 登記事項証明書(建物・土地)
  • (必要な場合)補助金の交付決定通知
  • (必要な場合)長期優良住宅の認定通知・住宅用家屋証明書

※操作方法の詳細は公式にも掲載されていますし、いずれこのブログでも図解記事にまとめる予定です。

確定申告書の提出方法(e-Taxと書面の違い)

確定申告書の提出には、e-Taxという電子申請と、紙に印刷して提出する二通りの方法があります。

項目e-Tax(電子申告)書面(紙)提出
所要時間約2~3時間(初回設定含む)約1~2時間(作成)+提出時間
必要なものマイナンバーカード、ICカードリーダーまたはスマホ必要書類の原本一式
提出方法インターネットから提出(24時間受付)税務署に持参または郵送
メリット添付書類の一部省略(PDFで提出OK)
翌年以降のデータ引き継ぎ
手書きに慣れている方も安心
ひいろ
ひいろ

マイナンバーカードがあるなら、断然e-Taxがおすすめ!
寒い中わざわざ税務署に行かなくて済む上、自分の好きなタイミングで申告できますよ!

忘れずに!申告時期とスケジュール

確定申告期間:例年、2月16日~3月15日
(※年度により前後する可能性があるため、最新情報は国税庁HPで要確認)

準備スケジュールの目安

  • 1月:必要書類の準備
  • 2月上旬:申告書の作成
  • 2月中旬~3月中旬:提出

遅れた場合の対応:住宅ローン控除は「還付申告」にあたるため、5年以内であれば提出可能です。


我が家の実例と体験談(収入・経費・手続き)

実例:10kW太陽光・設備費用204万円の我が家が確定申告してみた

ここで、我が家が1年目に申告した内容を、具体的な手順に沿って紹介します。
なお、我が家は1月に引き渡しだったため所得として発生していますが、時期によっては計算の結果収益なしとなる方もいると思います。
その場合は、雑所得ゼロで大丈夫です◎

具体的な手順【収入確認→経費計算→所得算出】

【1】年間売電収入の確認:12万円

収入は振り込まれた日ベースとし、11月分までで計算しました。
これは売電の明細を見ればすぐわかりますので、足し上げていきましょう。

【2】必要経費の計算:約4.8万円

太陽光発電システムの取得費用は、一気に経費にするのではなく、減価償却して年々価値が下がっていくという計算方法になります。

取得価格の計算&減価償却方法

  1. システム価格:203.5万円
    • 補助金がある場合は、その分を減額
    • 太陽光にかかる部分から補助金を引いた金額=119.5万円
  2. 減価償却率:0.059(定額法、耐用年数17年=国税庁のリスト参照)
  3. 売電割合:売電量÷発電量=64.12%(この年の結果)
  4. 住宅ローン利息:21万円
  5. 住宅ローンのうち太陽光システムにあたる割合:発電システム価格÷取得価額=約2%

まとめると、このようになります。

  • 減価償却費:約4.5万円
    (取得価格119.5万円 × 減価償却率0.059 × 売電割合64.12%)
  • 住宅ローン利息:約0.3万円
    (21万円 × 約2%の太陽光割合)
  • その他経費:0円(初年度は該当なし)

なお、固定資産税のうち太陽光分も経費にできる可能性がありますが、我が家では内訳が不明だったため断念しました(自治体によっては役所で内訳を教えてもらえることもあるようです)。

発電量については、一条のアプリから簡単にダウンロードできます。
我が家は売電の期間を検針日と厳密に合わせて計算しましたが、一条のアプリでは月単位で簡単に表示する方法もあるので、それを足すだけでも大丈夫かも知れません。

【3】売電所得の計算

12万円(売電収入)-4.8万円(減価償却費) -0円(その他経費)=約7.2万円

この結果による納税額は?

売電収入は雑所得または事業所得となり、いずれも総合課税として給与と合算され、同じ税率で計算されます。
年収500万円ほどの方で、給与以外に大きな控除や所得がない場合、課税所得は330万円以下となるため、所得税10%+住民税10%=合計20%程度の税率が目安です。

上の計算例であれば約15,000円が納めるべき税金となります。

手間はどれくらい?やってみた感想

我が家の初年度はこのような感じで確定申告しました。
2年目以降であれば、売電所得が20万円以下のため、その他申告すべき項目がない人は、所得税の確定申告は不要です。

国税庁の確定申告書等作成コーナーは直感的で使いやすく、計算も自動で行ってくれるため便利でした。

私は確定申告自体は毎年やっているのでそこそこ慣れていたのですが、住宅ローン控除の書類の準備が結構大変でした。
それから、太陽光発電の申告についてはあまり参考になる情報がなく、全部計算したものを予約相談で税理士さんに確認してもらうことに。

ひいろ
ひいろ

とはいえ、住宅ローン控除のおかげで、実際には【夫婦それぞれ20万円以上】、合計で月収2か月分以上の還付がありました。本当にやってよかった…!
※我が家は2022年の税率が適用されています


確定申告、困ったらどうする?

無料の相談窓口(税務署/市役所)

税務署での相談

確定申告期間中には、税務署での無料相談を受けることができます。
税務署内の「作成コーナー」では、職員さんが入力方法などを丁寧にサポートしてくれる場合も。
事前予約制の個別相談では、税理士の先生が対応してくれるため、専門的な質問にも答えてもらえます。
電話での問い合わせも可能です。

市役所での申告相談

市役所で行われる申告相談会では、住民税の申告などをサポートしています。
ただし、住宅ローン控除の1年目申告は対象外なので注意が必要です。

ひいろ
ひいろ

我が家は太陽光の部分について、税務署で税理士さんにしっかり確認してもらい、「問題なし」とお墨付きをもらって提出しました!

副業や他の所得がある人への注意点

雑所得の合計額で判断されるため、太陽光発電以外の収入も含まれます。
たとえば、暗号資産(仮想通貨)や副業による雑所得がある場合も合算され、

  • 合計20万円を超えると、確定申告が必要になります。

該当する方は、念のため収入を洗い出しておくと安心です。

2年目以降は年末調整でOK?手続きは?

会社員は年末調整でOK?→場合による

会社員の場合、2年目以降の住宅ローン控除は原則として年末調整でOKです。
ただし、売電収入がある場合は、下記のような条件によって対応が異なります。

売電収入がある場合の注意点:

  • 売電所得が20万円以下:確定申告は不要ですが、住民税申告が必要
  • 売電所得が20万円超:確定申告が必要(住宅ローン控除も一緒に申告可)

年末調整をすでにしていても、確定申告や住民税申告の際に源泉徴収票の内容を書き写すことで、住宅ローン控除が反映されます

よくある間違いや注意点

  • 住宅ローン控除1年目で、売電収入の申告を忘れてしまう
  • 2年目以降、売電所得が20万円を超えているのに申告をしていない
  • 減価償却費の計算ミス(特に初年度は要注意)

もし間違えてしまっても、あとから「修正申告」や「更正の請求」で対応可能です。
不安な場合は、早めに税務署に問い合わせてみましょう。


まとめ:手間はあるけど節税効果は大きい!

太陽光発電と住宅ローン控除の確定申告は、最初は複雑に感じるかもしれませんが、適切な知識と準備があれば、しっかりと対応することができます。

節税効果も大きく、手続きの価値は十分にあるので、ぜひトライしてみてください!

今回の記事が、確定申告に不安や疑問を持っている方の参考になれば嬉しいです。

ではまた👋

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